zoikino!



機体名:ウィルオーウィスプ(ザトウムシ型)
英語名:will-o-the-wisp
所属:BZL研究所
全長:22.8m
全高:17.6m
重量:20.0t
最高速度:260km/h

中央大陸のゾイド研究企業「BZL」が開発したゾイド。
その特異な外見からも分かるように、極めて軽量かつ特殊な機体構造を持つ。

ウィルオーウィスプには西方大陸南部の密林に棲むザトウムシ型野生体が使われている。
この野生体は一見蜘蛛のような外見をしているが、他の生物には見られない異様に長い脚を持っている。
不可思議な形態であるが、こういった長い脚を持つことには幾つか利点がある。
まず、歩行・走行時に出す音を非常に小さく抑えることが出来る。
本体と脚自体が非常に軽い上、多数の脚が機体重量の分散性という点で優れているのだ。

次に、森林地帯など複雑な地形上での走破性も非常に高い点が挙げられる。
柔軟に曲がる歩行脚を使いどんなに移動が難しい地形にも対応し、スムーズに移動することが出来る。

後付けではない天然の光学迷彩「ホロテック」能力を持つことも特徴の一つである。
(他にも、突然変異ではないホロテック能力をもつ野生体はタコ型、イカ型など数種が知られている。
) その特殊な能力のため、現地では「ユウレイグモ」という別名でも呼ばれていた。

BZLではこの野生体の特殊能力を最大限に戦闘ゾイドに反映したいと考えた。

だが、その為には数々の問題が立ち塞がっていた。
まず、従来の脚部フレーム構成技術ではこの特異な脚を機能まで再現することはほぼ不可能であったのだ。
そこでBZLは、お家芸とも言える野生体の体組織の利用に踏み切った。
野生体の金属筋肉を培養したものの表面を柔軟な合成繊維で覆い、オリジナルと殆ど変わらぬ脚を造り上げたのである。
しかしそうなると問題となったのは関節部分の処理であった。
従来のキャップ状サーボモーターを利用した機械的関節で結合することが不可能となってしまったのだ。

そこでニュリウムの出番である。
野生体の細胞を活性化し、再生能力を強化する作用もあるニュリウム溶液を濃縮、液体状にしたものを結合した関節部に噴霧。
筋肉組織自体を癒合させ、内部で野生体と同じ仕組みの関節を再生させることに成功したのだ。
野生体と同じコアから直結した構造を持つことは、コアの能力に由来するホロテック能力を出来るだけ損なわないことにも繋がる。
(ちなみに関節部に見られる黄緑色の部分は塗装ではなく、集中噴霧したニュリウムが染みこんだ跡である。
濃縮して色が濃くなったためと基本機体色がステルス性を意識したブラックであるために旧暗黒ゾイドのような色合いになっているが、それとは全く関係がないことを念のため追記しておく)
なお、当然ながらホロテックでは防げないレーダー探知への対策は元々の表面積の小ささに加え改良型レーダー電波吸収材の使用により、ほぼ万全と言える。
むしろホロテックはステルス能力の視覚対策用オプションとして見た方が適切である。

消音歩行機能も更に強化された。
ヘルキャットやライガーゼロイクスの消音機構は、機体の走行音が大きかったためにより強力な消音装置を組み込む必要があったが、この機体の場合は元々発生する走行音自体が小さいので複雑な消音装置を取り付ける必要がなく、なおかつ4足高速機を遙かに越える消音走行能力を獲得することが出来たのである。

また、脚の先端の吸着機構により、施設の壁面や天井などに張り付いて移動する能力もある。
その際逆さまになっても偵察用カメラが使えるよう、胴体尻部にもカメラアイが搭載されている。
脚を束ねて逆さまになり、二つのカメラアイを光らせる様は「髪を掴まれた生首」と呼ばれ不気味がられている。

だが、野生体と同じ能力を手に入れたことにより野生体が持つ大きな欠点も同時に抱えることとなってしまった。

外見からも分かることだが、機体フレームが余りにも脆弱過ぎるのである。
特に脚部の耐弾性能の低さは目に余るものがあり、標準的な戦闘ゾイドの射撃兵装(光学・実弾兵器問わず)であれば、一発でも命中すればほぼ確実に破壊されてしまう。
一説には、コマンドゾイド等の超小型機を除けば防御能力の低さでこのゾイドを上回るゾイドは存在しないのではないかとも言われる。

しかしながら、前述の無音走行能力、ホロテック能力、壁面移動能力などはその弱点を補って余りある程に攻撃回避能力を高めており、「当たらなければ防御する必要はない」という開発者の言葉を如実に表していると言える。
徹底的な回避力へのこだわりは、各種レーダー・センサーの他、視覚、聴覚などの考え得るほぼ全ての発見要素を除去している。
ゾイド乗りのカンなどと言った科学的に根拠のない感覚は別として、だが。

姿は見えず、レーダーにも反応せず、通常ゾイドでは考えられない動きをとり気配すら感じることも出来ない…
恐るべき特殊能力を持つこのゾイドはその不気味さから、人魂、鬼火を意味する「ウィルオーウィスプ」と名付けられることとなる。

基本的には偵察・特殊工作用ゾイドであり、全方位を見渡せる巨大なアイボールとその下部の4連カメラアイ、各種センサーが詰まった第2脚、小型アームとチェーンソーなど目的に申し分ない機能を搭載している。
しかし戦闘を全く考慮していないわけではない。
前方から二列目の第2脚には発射音が小さい小口径収束レーザーが、口部鋏角には小型だが鋭利なレーザーファングが搭載されている。

とは言え、この機体の主な用途が専ら偵察機であり、戦闘に使われるのは夜間戦闘や悪天候下での奇襲戦闘、遭遇戦に限られているのは防御能力の極端な低さという欠点が有るからに他ならないであろう。

構造上、量産が難しい機体であるもののBZLでは早くからクローニングによる生産に着手し、既に17体のウィルオーウィスプを完成させた。
国家や他組織の受注による生産では無いらしいが、BZLがこの機体を何の目的に使うのかは不明である。





以前、ザトウムシを飼っていたときから製作したいと思っていた改造ゾイドです。
脚は加工したプラ棒の先端に関節技を付けて製作。
全関節がフル可動します。
脚のプラ棒は熱湯で曲げ、モチーフと同じような脚のしなり具合も再現しました。

目は蜘蛛と違って一カ所に固まっているので、ビー玉を使用して製作しました。
設定通り、後ろから逆さまに見ると顔のように見えるようなデティールを施しております。

また、ディスプレイ用オプションとして足先のジョイントに吸盤を取り付け、 壁やガラスなどに貼り付けることも出来ます。

カラーリングは不気味さを追求した結果、暗黒ゾイドカラーに似てしまいましたが グラデーション塗装は不気味に仕上げることが出来ました。

安定性には欠けますが、特異なシルエットはかなり再現出来たと思います。

なまぞうさんからウィルオーウィスプを投稿していただきました!
今回もなまぞうさんらしいキワモノモチーフの作品で
ザトウムシらしい細い足と小さい胴体を忠実に再現していますね

特に足のインパクトは強力で、この作品の魅力の1つと言っても過言ではありません
これだけ細いパーツなのに作品をちゃんと自立させているのは、作りが丁寧な証拠だと思います
足の形状までモチーフになった生物の特徴を捕らえていますね
プラ棒も鮮やかなグラデーション塗装をすることでディティールの問題をクリアしていると思います

本体も鮮やかな緑が良いアクセントになっていて、足に負けず強いインパクトを与えてくれます
こちらもザトウムシのデザインを忠実に再現しながら
中央の大きな目で、よりメカらしく、そして不気味な印象に仕上がっていますね

私的に最後の写真の生首モードが不気味で夢に出てきそうで怖いです;
ご投稿ありがとうございました!
またの投稿お待ちしておりますー

ページ上部へ