狂戦士に至る毒針「デッド・ストーカー」制作:RIO=Kさん
スペック
機体名 DBOZ-15「デッド・ストーカー」
全長 19.4m
全高 10.5m
重量 280t
武装
レーザーファング×2
レーザーバイトシザース×2
40mmバルカン砲×2
重力砲(G-カノン)×2
150mmカノン砲×2
収光ビーム砲×2
連動衝撃砲×2
連装レーザー×2
集束荷電粒子砲
機体説明
『ニカイドス島における戦闘終息を確認。残存戦力を鑑みるにヘリック軍の本土上陸は半年後と推測。海空にてこれを撃滅しうる新型の開発を急がれたし』
暗黒軍ことガイロス帝国が第一次大陸間戦争時に試作した水陸両用サソリ型ゾイドがデッド・ストーカーである。
反動の低減により水上でも発射可能な新型の集束荷電粒子砲をメインに豊富な火器と強力な格闘装備を持つ本機はヘリック共和国軍迎撃の切り札として大いに期待された。
だが、本機の開発が最終段階に入ったZAC2051年10月、ディオハリコンで強化された改造デスザウラーが突如暴走し自軍一個師団を壊滅させたのちに自壊する事件が発生した。
これを重く見たガイロス帝国軍はディオハリコンの使用を全面停止し、開発中の機体はその使用自体を禁止した。
ディオハリコンの使用を前提として設計されていたデッド・ストーカーは性能低下を避けられず、並行して開発中だったワイバーン型ゾイドの改設計が順調だったこともあり開発は中止となった。
なお、優秀な性能を示した集束荷電粒子砲は更なる改良を加えられて新型のドラゴン型ゾイドに搭載されている。
その後の大異変の混乱の中でデッド・ストーカーの存在は忘れられていった。
そして約50年後のZAC2100年、西方大陸への戦力増強を急ぐ帝国軍はデッド・ストーカーの再整備を決定した。
ディオハリコンの代替として組み込まれたオーガノイドシステムは十分な性能を発揮し、装備の最新化も併せてその戦闘力は最新鋭ゾイドをも凌ぐほどであった。
「デススティンガー」と改名された機体は第二次全面会戦に敗れた帝国軍の救援に派遣され、事件が起こった。
敵機の攻撃によって機体に残留していたディオハリコンがオーガノイドシステムと異常反応を起こしたのだ。
オーガノイドシステムの危険性は帝国軍技術陣も把握しておりリミッターが幾重にもかけられていたが、ディオハリコンとの反応は予想外であった。
デススティンガーは自己進化・自己増殖が発現した上で暴走し、軍のコントロールから外れるという最悪の事態が引き起こされた。
この個体の顛末については他の資料に譲る。
後に量産された同型機は十分に制御されたオーガノイドシステムとディオハリコンが完全に排除されたことで安定運用が実現したが、性能的には不満が残ったと言われている。
制作者のコメント
お久しぶりです、RIO=Kです。
今回のお題は暗黒軍仕様デススティンガー。
装甲下の本来の顔を見たときに「暗黒軍のスモークキャノピーを被せたら格好良さそうだな」と思ったのが製作のきっかけです。
で、どうせ作るなら外装総とっかえ&RC化もしてしまおうということになりました。
外装はほぼ3Dプリンタによる出力パーツです。
暗黒軍ということでデッド・ボーダーやギル・ベイダーの印象を狙ったのですが、なかなかデザインがまとまらず苦戦しました。
スモークキャノピーは100均の化粧品ボトルを切り出したものを使っています。
武装もやはり3Dプリンタ製。
尻尾の荷電粒子砲はガン・ギャラドのハイパー荷電粒子砲から装飾を減らし、ヘル・ディ・ガンナーの背部武装を左右対称にして装備しています。
後ろのハサミはデッド・ボーダーの背部武装に置き換えて、取り外した連装大口径衝撃砲の代替となっています。
そしてデススティンガーの定番工作?のRC化ですが、これには二両セットで3000円代と安価なRC戦車をバラして使用しています。
安価ながら左右履帯の独立駆動だけでなく、砲塔旋回、主砲発射、同軸機銃発射も可能であったため、基盤をそのまま流用して荷電粒子砲の発光&発射、40mmバルカン砲の発光ギミックを組み込みました。
多機能なだけに単三電池を4本も使用するため、本来の電池ボックスである連装大口径衝撃砲の代わりに本体上部に電池ボックスを新設。
いかにも箱な印象にならないようガン・ギャラドの背面ディテールをモチーフに荷電粒子吸入ファンっぽく仕上げてみました。
本体ギアボックス内のクリアランスが本当にシビアで配線を内装できなかったので、目立たないよう配線するのに苦労しました。
また、基盤流用の際に機能割り当てを変更した影響で付属のプロポでは操作しづらくなったため、ボタンの配置変更ついでにプロポの意匠もゾイドコントローラー風に改造してみました。
久しぶりの動力改造でしたが、大変な分上手く動いた時の達成感はすごいですね。
展示会でお子さんが楽しそうに操作してるのを見てると嬉しくなってきます。
格好良いのはもちろんですが、動きを見たり実際に操作できるゾイドをもっと作っていきたいものですね。
コメント
RIO=Kさんから18作品目のご投稿で「デッド・ストーカー」をいただきました!
もし暗黒軍で「デススティンガー」の原型となるゾイドを開発していたら・・というif設定から作成された作品になっていて、「デススティンガー」をベースにしながらも暗黒軍らしい雰囲気に仕上げられた作品になっています。
最初はワンダーフェスティバルの会場で作品のお話を聞いて、私の想像では「デススティンガー」の装甲をそのままにして、武装だけを変更したゾイドを想定していましたが、想定を遥かに超える凄まじい作品になっていて、最初に投稿を見た時に衝撃を覚えました!
最大の特徴とも言えるのが、頭部から胴体まで続くキャノピーで、キャノピーの中に光る目はまさに暗黒軍ゾイド。
大型のキャノピーを採用することで、暗黒軍の元ネタになったエイリアンらしさが強まっていて、市販された「ヘル・ディガンナー」や「デッド・ボーダー」よりも、"より暗黒軍らしい"デザインになっていると思います。
キャノピー以外のデザインも素晴らしく、3Dプリンターで作成された外装パーツは、暗黒軍ゾイドのモールドを完全再現されています。
最初に見た時には、「デッド・ボーダー」のパーツを加工しているのかと軽く混乱するほどの再現度で、ゾイドの解像度が高い人がパーツを作成されると、脳がバグることがよく分かりました(^^;
特に脚の装甲については、「デススティンガー」のデザインとは違う独自のシルエットにしているのがとても良い感じ。
違うデザインのキャップが取り付けられているようにも見えて、この辺は「ギル・ベイダー」と共通するポイントだと思いました。
その他にもさまざまな暗黒軍ゾイドの要素が取り入れられていますが、機能的な背中のモールドがお気に入りです。
ゾイドに詳しい人が見ると、武装の細かい加工に舌を巻くのではないでしょうか。
サクっと「ヘル・ディガンナー」の武装を左右対称にしているのが恐ろしすぎる・・。
ギミックもRC戦車を組み込むことで、無線で操作可能にされているのがすごいですね。
今回は動画も投稿いただいていて、左右への旋回はもちろん、バルカン砲の発光ギミックも搭載されていて、「デススディンガー」のギミック系改造としてもトップレベルのクオリティです。
デザイン、ギミックともにマニアを唸らせるクオリティの高い作品になっていて、私が見ていきた「デススティンガー」の改造作品でもトップレベルのクオリティだと思います!
RIO=Kさんは素敵な作品のご投稿ありがとうございました!
またのご投稿をお待ちしております!