zoikino!



none

アンナ・エレクトロニクス社が開発した、機体との非常に高度なシステム的結合を可能にした特殊アンドロイド「A.L.I.S.」(アリス・エイリス Advanced-Link-Intermediate-System)シリーズ専用に調整された高性能戦闘筐体。
「A.L.I.S」とコア「イヴ・ユニット」が揃ってはじめて稼働する構造となっている。

 同社が近年注力していた超重力制御技術とプラズマ放射線技術の粋を集めた新機軸兵器であり、機動力・出力・防御力どれをとっても既存兵器のそれを遥かに上回るイレギュラー・ハイスペックを誇る。
特に機動力については同社重力制御技術研究所最高責任者であるエルザ=クルーガー氏の代表的論文「重力場崩壊時に於ける空間湾曲と物理衝撃についての考察」(G文書)を元にした新型移動手段「G.s.」(Gravitic-Shortcut)を用い、瞬間移動と呼ぶ事が出来る程の速度での移動を可能とした。

 イヴ・ユニット(正確には数百層に渡る電子的・物理的防御障壁の奥部にある直径5cmのエネルギー体「イヴ」)はその存在自体が不確定要素と言われる程に不安定であるため、A.L.I.S.による現次元への固着を必要不可欠とする代わりにその出力は圧倒的だ。
大型飛行母艦並の出力から展開されるシールドの出力も、ブースターの推進力も、プラズマレーザーの破壊力も従来のそれとは桁外れであり、外観が類似しているからと「Z.O.I.D.S.」として性能を評価するのは全くの愚行である。

具体的にはシールドは戦艦副砲クラスの荷電粒子砲を十秒級照射まで無効化可能であり、プラズマレーザーは固定砲台、または列車牽引型の重移動砲台に搭載されるタイプの戦術プラズマ粒子砲と同等の出力をキャノン/集束ブレードタイプの2種に分けて構成する。

 ごく初期の戦争からレーザー・ビームといった対空迎撃性能に優れる光学兵器が非常に発達し、制空権よりも制陸権を重視された惑星Ziの戦術理論に於いても、立体的機動を可能とする高機動陸戦兵器が脅威となる事は戦史の常であるが、当然当機にも滞空機能が備わっている。
アンナ社が最も得意とする重力制御を応用したものであり、正確には跳躍である為滞空時間は短いがマグネッサーシステムを必要としない。
トライアングルダラス等の特殊地形でも(ゾイドコアを搭載しないという理由も含め)問題なく運用可能なのだ。

 なお、当機が実際に戦闘行為を行ったのは過去に2度。
1度目は調整段階のイヴ・ユニットが突如起動・同時にプロトタイプA.L.I..S.(アリスゼロ)のOSと一切のコンタクトが取れなくなり、事実上の暴走状態でセントデルタ研究開発基地を攻撃。
ジェノザウラーMkUを含む2500の機動戦闘筐体部隊と4万の人材を灰燼と化し、14時間後に機能停止する。
シールドの消失と同時に戦術核を投下し機体放棄後、残ったイヴ・ユニットを回収し事態を収めた。
2度目は復元・強化した新装型機体をネオセントデルタ研究開発基地からバーバロス前線基地に空輸中、ワイルドアームズ社第209艦隊の襲撃を受け輸送機サラマンダーカーゴ改は空中爆砕。
しかし直前に起動した当機が戦闘母艦ニコライUを撃沈し、ワイルドアームズ社艦隊を退ける。
このどちらに於いても(戦術核による機体放棄時を除いて)ほぼ無傷で状況を終了しており、そのスペックの高さは証明されたが暴走の危険性も認知される様になった。

 そして当機は後にアンナ社アンドロイド部隊の主力戦闘筐体「バイオラ」シリーズの雛形となる。
イヴ・ユニットを搭載しない為その性能はZ.O.I.D.S.のそれと近く、また多くの武装の搭載を可能とする汎用型としての運用を重視された。
バイオラシリーズの配備が進むにつれ当機は「オリジナルイヴ」と呼称される様になり、その存在はアンナ社の象徴的なものとなる。

 「サイネリアが常軌を逸する技術力で造られているのは自明だが、私はこうも思うのだよ。
『常軌を逸する相手を想定しているのでは無いか』とね。」
軍事ジャーナリストのジョン=ジョブソン氏の言葉である。
もちろん憶測による発言でしか無いが、これに賛同するものは近年後を絶たない。
『単機で戦況を覆し得る超高性能機』。
惑星Zi戦史に於ける戦術理論の新たな革命が起ころうとしてるのかもしれない、と専門家は口を揃えている。









線の細い肉食恐竜型ゾイドというのは私が最も愛する形であり
、いつかその時点での決定版を作りたいと思っていました。
やるならとことん私が「カッコいい」と思える要素を注ぎ込もうということで、「脚長」「小顔」「白黒」「シンプル」と色々盛り込んでいます。

胴体と首、前足の爪はガンスナイパーで、その他は色々なゾイドやキットからの流用でデコレートです。
ゴチャゴチャし過ぎない様に、しかし多少はトゲトゲする様に気を使いデザインしました。
直線一辺倒ではなく、随所に曲線を含ませ全体にメリハリを付けています。

配色は私が大好きな白と黒の組み合わせ。
白は明灰白色からホワイトの立ち上げ、黒はタイヤブラックです。
全体に光沢トップコートを吹いた後にアクセントの赤を中心としたデカールを貼り、最後につや消しトップコートで全体の調子を整えました。
台座は市販のネームプレートセットに100円ショップで買ったコレクションケースの台座です。

今回も時間が掛かってしまいましたが、それなりに満足いく出来となり一安心です。
完成してみるとまだまだ心残りもありますが、私がゾイドでSFをやるとしたらどうなるか、のおおよその答えは表現出来たと思います。
それでは。

HIROKINGUさんから7作品目のご投稿、サイネリアをいただきました
HIROKINGUさんのSF作品と言うことで、斬新なシルエットに仕上がっています
同じアンナ社製のデルフィニウムと共通している多面的な装甲など、独特の世界観も感じられますね

全体を細くて鋭いシルエットでまとめていて、小さな顔や長い脚がさらにそれを引き立てています
各パーツも違和感無く使用されていて、パーツそのものを生かした適度なディテールが良い感じ
フレーム部分も機能的なデザインで、黒いフレームと白い装甲とのコントラストが作品全体にメリハリをつけています
シンプルに仕上げられてるのですが、無駄の全く無い完成体といった雰囲気があります

また、前から見たときと後ろから見た時で大きく印象が変わるのも特徴的で
後ろから見たときの、ゾイド本体やバックパックのブースターのゴツさがお気に入りです
その他にも脚に装備されたプラズマブレードなど全身に見所満載の作品に仕上がっています

ページ上部へ