EMZ-31「シーパンツァー(重戦仕様)」|zoikino!

機体説明 制作者のコメント コメント

■スペック
機体名 EMZ-31「シーパンツァー(重戦仕様)」
全長 9.0m
全高 6.5m
全幅 5.4m
重量 38.2t
最高速度 80km/h

■武装
155mm無反動砲×1
火器管制用レーザーセンサー×1
スモークランチャー×6
レーザー機銃×1
アンテナ×1

ZAC2041年のゼネバス帝国軍によるバレシア湾上陸作戦に合わせて同軍に配備されたシーパンツァーは、
水陸両用能力のみならず火力、防御力ともに同クラス最上位を誇る強力ゾイドであった。
同時期に配備されたウオディック、ディメトロドンも総じて優秀で、これら新型ゾイドの活躍で帝国軍は瞬く間に北部沿岸地帯に橋頭堡を確立した。

しかし内陸部への進撃を行なう段階ではディメトロドンを除く二機種の運用が難しいことは上陸作戦前から指摘されていた。
ほぼ水中用といえるウオディックはもちろんとして、水陸両用であるシーパンツァーもその主兵装は水冷式のビームキャノンであり、水場の少ない内陸部では発射速度の低下は避けられなかった。

内陸部への進撃は既存ゾイドで行なう必要があるが、帝国軍にとって問題は難敵カノントータスに正面から対抗できる同クラスゾイドが無いことであった。
イグアンやハンマーロックも接近できればカノントータスに対抗できるが、数に勝る共和国軍の砲列に接近するのは容易ではない。
そこで帝国軍が用意したのがシーパンツァーに内陸でも運用可能な火砲を搭載するための砲塔オプションであった。

シーパンツァーの上部に載せる砲塔のバリエーションはいくつか存在したが、対カノントータスに特化したのが155mm無反動砲搭載型である。
無反動砲は通常のカノン砲と比べて低初速で威力も劣るが、構造が簡素で軽量であるため元々低速なシーパンツァーの重量増加を最小限に抑えることができた。
また、砲弾にHEAT弾を使用することで通常の戦闘距離でカノントータスの正面装甲を抜くことが可能となった。
砲塔内は完全無人で砲弾の装填・排莢はすべてシーパンツァーのコクピットから行ない、砲の俯仰はシーパンツァー自体の姿勢制御で行なうこととした。

内陸部への進撃を前に大半のシーパンツァーが重戦仕様に換装され、期待通りにカノントータスを駆逐していった。
しかし一方で、最小限に抑えたとは言え重量増加による機動性の低下は深刻で、ウラニスクを初めとする工業地帯奪回を機に始まったHiユニット搭載の新鋭機ブラックライモスの配備開始に伴いシーパンツァーは順次前線より下げられ、
ビームキャノン装備に戻されて沿岸警備に就くか重戦仕様のまま拠点防衛に用いられた。

ZAC2050年初頭より開始された共和国軍による帝国領再侵攻の際には、相当数の重戦仕様シーパンツァーがアロザウラーやベアファイターといったHiユニット搭載機相手に絶望的な迎撃戦を行なったことが記録されている。
ゼネバス帝国滅亡後もガイロス帝国によってシーパンツァーは運用されたが、重戦仕様の配備記録は確認されていない。









その他の画像






元になったガレージキット


ワンダーフェスティバルにてディーラー「諸刃の剣」より販売されていた「シーパンツァー重戦仕様改造パーツ」を使用して製作しました。

ベースとなるシーパンツァーは小型ゾイド屈指の傑作だけに手を入れる余地がほとんどなかったため、工作はゼンマイの穴と脚の肉抜きを埋めた程度に留めました。
改造パーツは砲塔がレジンのムクでそのまま装着すると尻もちをついてしまうバランスだった(キットには転倒防止用ストッパーが付属してます)ので、軽量化のためにくり抜いています。
砲塔基部は改造キットはパーツを接着する方式でしたが、元のビームキャノン仕様にも戻せるようにしたかったためポリキャップを仕込んだものを自作しています(写真撮るの忘れた・・・)。

当初は、箱裏の「長射程カノン砲」という記述を見て「実は戦車じゃなくて自走榴弾砲みたいなバリエーションだったんじゃね?」と解釈し、
自衛隊の99式自走155mm榴弾砲やドイツのPzH2000のように作ろうかとも考えたのですが、せっかくの格好良い砲塔を作り直す羽目になるので止めました(笑)
ちょうどその頃、Twitterのコメント欄で箱裏デザインの元ネタや無反動砲の話題になっていたためこれらの案を取り入れ、それに合うようにデザインアレンジを加えていきました。

無反動砲はアメリカ式としたため後部に大型のカウンターガス排気ノズルをキットパーツを削り出して作成し、同方式では空薬莢が発生するため排出ハッチを設けました。
現実の戦車は実用性の塊でディテールにはすべて意味があるので、その雰囲気を取り入れるべく用途を考えながらちまちまとディテールアップしています。
こだわりポイントは火器管制用センサーサイトの前に設けた小銃弾や破片がセンサーに飛び込むのを防ぐための凸凹モールドです(笑)
給弾ハッチを付けたためにキットのスモークランチャーが使えなかったのは残念・・・
あと、砲塔を乗せたときに本体のラインを崩さないよう取り付け位置には注意しました。

妄想設定で重戦仕様はD-DAY前から用意されていたバリエーションと考えたので、塗装はゼネバス帝国小型機の共通カラーにしています。
同時にイグアンを作っていたので一緒に塗れてラクだったからというのは内緒。
センサー部分はハイキューパーツのセンサー用メタリックシールを貼っています。
少しの光にも反射して電飾してるみたいに見えるスグレモノなんですが、絶版のようで残念・・・
本体の殻の下部を赤にしたのが自分なりのこだわりです。

上でも書きましたが、オマケで標準武装にも戻せるようにしています。
あくまでオマケなので魚雷ポッドやビームキャノンの肉抜きは埋めてないですが、かなり格好良い武器なのでこっちの仕様で飾る機会があれば埋めてやりたいところです。

RIO=Kさんから9作品目のご投稿で「EMZ-31「シーパンツァー(重戦仕様)」」をいただきました!
WFでディーラー「諸刃の剣」さんで販売されていた「シーパンツァー重戦仕様改造パーツ」を調整した作品です。本作品もRIO=Kさんらしい細かなディテールアップによってバランスの良い作品に仕上がっています。ディテールを掘って作っているのがすごすぎる・・

ベースになったガレージキットの写真も一緒に掲載させてもらいましたが、見比べると加工箇所がわかりやすいです。
元のシルエットを残しながらディテールアップが行われていて、コメントにある通りディテール1つ1つが意味を持っているのが素晴らしいです!特にセンサー部分を守る凸凹モールドは、自分がゾイドにセンサーパーツを取り付ける時にはぜひ参考にしたい部分です。比較的簡単にセンサー周りのディテールアップできそうで、さらにちゃんと意味があるのが良いですね。

さらに後方のカウンターガス排気ノズルを削り出して作成されているのは驚愕しました(^^;
私なら後方部分を切り落としてジャンクパーツでノズルを作成する案が思い浮かぶのですが、パーツを削り出してノズルを錬成するのは凄すぎです・・!

多角的なデザインと各部のディテールアップによって、見る面によって作品の表情が代わりそうな作品で、展示会で実物を拝見する際には色々な角度から眺めたい作品ですね。

RIO=Kさんは素敵な作品のご投稿ありがとうございました!
またのご投稿をお待ちしております!

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