HMMケーニッヒウルフ レビュー | zoikino!

  お気に入り度:★★★★☆
  製作時間:6時間ほど
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コトブキヤから発売された「HMMケーニッヒウルフ」のレビューです!

コトブキヤの商品化アンケートで、常に上位に位置していた「ケーニッヒウルフ」がついにHMM化。
タカラトミー版の優れたデザインをブラッシュアップした正常進化系のゾイドになっていて、安定した格好良さがあります!

特徴的なのは、「HMMワイルドライガー」から続く、ボールジョイントを無くす構造。
ボールジョントの代わりにロールジョイントを採用することで、従来のHMMゾイドよりも関節がしっかりして、自壊を完全に防ぎ、安定してポージングできます。

ロールジョイントの難点としては、ボールジョイントよりも可動範囲が狭く、組み立ても大変なこと。
特に足首はボールジョイントを無くすためにパーツ数が多く、これほどのパーツを使うのなら、ボールジョイントにして、減ったパーツ数でシリンダーの連動ギミックを入れられたのでは、と思います。

ギミックについては、腰にセンサーが追加され、カバーの開閉ギミックが追加されました。
タカラトミー版のメインギミックだった背中のファン回転や、弾倉の装填ギミックが割愛されているので、センサーの開閉だけではちょっと物足りなさを感じるかもしれません。

「HMMケーニッヒウルフ」は元になった「ケーニッヒウルフ」の優れたデザインを再現して、安定した見た目と可動範囲に特化している印象。
「ケーニッヒウルフ」が好きだった人に受け入れられやすいデザインになっていて、「HMMジェノザウラー」「HMMワイルドライガー」のような大きなデザイン変更が無い分、安心して見ることができます。

組み立て後は、完成品フィギュアのように安定して遊ぶことができ、ちょっと前のHMMゾイドのように自壊したり、関節がヘタれることがありません。
その分、完成に分解するのが難しいので、スミ入れや塗装を行う場合は、組み立て前に実施したほうが良いかもしれません。

■個人的に良いところ
安定した見た目。
安定した関節。

■個人的に悪いところ
ギミックやアレンジが物足りない。
ジョイントの組み立てが大変。
一度組み立てると分解が困難。

■撮影機材:「Nikon Z5」+「NIKKOR Z MC 105mm f/2.8 VR S」or「NIKKOR Z MC 50mm f/2.8」+「SB-700」


箱はこんな感じ。
HMMゾイドの箱絵の中でも特に格好良いイラストです!
2つの満月に照らされながら、「コマンドウルフ」部隊を引き連れる姿は、王狼に相応しい雰囲気。


箱のサイズは「HMMライガーゼロ」と同程度で、HMMゾイドの箱のサイズとしては少し大きめになっています。


箱の中はこんな感じ。
ランナー数は多く、A-Zからカタカナの「エ」まであります。
パーツ自体はサイズが大きく組み立て易そうですが、小さなジョイントの組み立てが多いです。


説明書は分厚く、38ページありました。
1つ1つの工程を丁寧に書いてるのが原因でページ数が増えていると思います。

ただし、説明書通りに組み立ていると、いつまで胴体が完成せず、モチベーションが下がり気味。
足の組み立てまで進んだら、説明書を無視して、胴体を完成させた方がモチベーションが上がりやすいと思います。


組み立てた後に全体をみるとこんな感じ。

タカラトミー版の「ケーニッヒウルフ」自体が、ウォームギアとプロペラシャフトを組み合わせたスマートなシルエットだったので、HMM化による大きな違いはぱっと見では分かりません。


真横から見ると、HMMらしい長く細い足が顕著になります。
細かなモールドは成形色のままでは目立たないので、スミ入れしてハイディテールの存在感を出したいところです。


前後から見ると、スリットやセンサーパーツが印象的。
特に後ろから見ると、タカラトミー版に無かったセンサーパーツと、「スモークディスチャージャー」の先端のゴールドが目を引きますね。


背中と腹部には5mmジョイント用の穴があります。
結構、大きな穴で見るとびっくりするのですが、カバーパーツは付属しませんでした。



頭部はコックピットが開閉。
内部も作り込まれていて、操作スイッチのモールドがあり、コンソール部分も可動します。


口は大きく開き、牙の鋭さや口内の作り込みも良い感じ。
口内に謎のセンサーがありますが、目のクリアパーツと一体成形なので、改造して目を光らせると、同時に口内を光らせることが可能です。

▼可動範囲

「ケーニッヒウルフ」は首を可動させ難そうなデザインですが、「HMMケーニッヒウルフ」では、胴体と中間、頭部で3つの関節が搭載されていて、横に向けるようになっています。

合わせて頬のフィンは可動するので、動かした時の妨げになりません。


フィンの後ろ側はこんな感じ。
「ヘッドギア」も横に動くようになっていて、首を曲げた時に違和感が生じないようになっています。

「ヘッドギア」を装着することも可能ですが、関節が固く、タカラトミー版のように密着させることができません。


首は下に曲げることができず、頭部の関節のみで下を向く必要があります。

「ケーニッヒウルフ」のデザイン上、仕方がないと思いますが、ここまで動かせれば十分だと思います。
犬っぽく匂いを嗅ぐアクションもやろうと思えば可能です。

もちろん、頭を上に向けて、遠吠えっぽいポーズを取ることも可能。
「HMMシャドーフォックス」ほどではないものの、ほぼ真上を向くことができます。


「ケーニッヒウルフ」のデザインで首を動かした一通りのポーズを取れるのは嬉しいポイント。
装甲やゴムベルトの干渉もなく、ストレス無く動かせます。


ゾイドコアはHMMゾイドでは珍しく、首にマウントされています。
ゾイドコアの位置はちゃんと胴体で、「ケーニッヒウルフ」のデザインで首を動かしながら、コアを格納する難しそうなことを実現しています。


コアユニットはこんな感じ。
左右のフィンや、ゾイドコアの固定部分は可動しません。

分解してコアを取り出すこともできますが、「HMMケーニッヒウルフ」は全体的にパーツが固く、分解するのが大変です。


足の接続部分は、HMMゾイドらしくディスクブレーキのデザインが施されています。
タカラトミー版では、胴体側の白いアーマーも連動して動きましたが、こちらもHMM版ではギミックが割愛されています。


胴体もボールジョイントを使わず、ロールジョイントのみで構成されています。

可動範囲を広げるため、スライド機構が設けられていて、広い可動範囲になっています。
難点としては、胴体を全く捻ることができません。


左右と下への可動範囲は広いのですが、腰を上に向けることができません。
遠吠えポーズを取る時は背中を逸らしたいのですが、腰を上に曲げられないので、思うようにポーズが決まらないのが気になるぞ・・


脚部はロールジョイントを使った、付け根と足首は可動範囲が広く、接地性が抜群です!


特に付け根は真横に向けることが可能で、後ろ足は犬らしい広い可動範囲になってるのが良いですね。
ただ、腰を捻ることができないので、あまり動物らしいポーズを取ることができず、どこかぎこちない感じになります。


それでも走っている姿など、代表的なポーズを取ることが可能です。


ロールジョイントを使ってこだわっている箇所は可動範囲が広いものの、その他の関節は可動範囲が狭く「HMMライガーゼロ」のようなスライド機構があると良かったかもしれません。


可動範囲が狭いものの、関節自体は強固なものになっていて、スタンド無しでも様々なポーズで自立できます。

▼冷却ファン

背中の「冷却ファン」は、ファンの隙間がくり抜かれたもの。
ただし、タカラトミー版のように回転させることはできません。

▼2連装マルチディスチャージャー

「2連装マルチディスチャージャー」はアレンジ抑えめのデザインになっていて、上下左右へ可動します。


「2連装マルチディスチャージャー」の根本には、センサーパーツの開閉ギミックが追加されていますが、このセンサーに意味あるのかな・・


「2連装マルチディスチャージャー」を前に向けることも可能です。

▼尻尾

尻尾の根本にはセンサーパーツが追加されています。
なんだか肛門腺を怪我した犬っぽくて、個人的には苦手なアレンジです。気になる人は塗りつぶしても良いかもしれません。

尻尾の根本には、上にアーマー、下にフィンが追加されていて、それぞれ上下に可動します。


尻尾は根本を含めて、3軸で可動します。

▼他のゾイドと比較

先に発売された「HMMライガーゼロイクス」と並べるとこんな感じ。
カラーリングも対照的で、ライバルらしい雰囲気が良いですね。


他にも前に作った「HMMケーニッヒウルフもどき」と並べてみました。
もどきの方がアレンジが強めで、「HMMケーニッヒウルフ」が正統派な雰囲気が出ていますね。


こちらは別売りの「デュアルスナイパーライフル&AZ5連装ミサイルポッドセット」です。
「HMMケーニッヒウルフ」単体では物足りなさがあるので、やはり追加武装とセットで購入したいところ。



武器パーツを取り付けることで、一気にボリュームが増えます!
ゴールドとガンメタルのアクセントカラーが増えるのもよく、カラーリングでタカラトミー版と差別化できているのは良いですね。

▼デュアルスナイパーライフル

「デュアルスナイパーライフル」はHMMらしいアレンジやギミックを楽しめるアイテムです。
正面の折りたたみ部分は、センサーパーツや砲身の穴が見えて、無骨でメカニカルなデザインが格好良いです!


砲身には伸縮ギミックがあり、ライフルを展開して、砲身を伸ばすと「HMMケーニッヒウルフ」よりも長い全長になります。


タカラトミー版であった弾倉の回転ギミックはありませんが、背面をスライドさせるとシリンダーが見え隠れするギミックがあり、個人的には「HMMケーニッヒウルフ」本体よりも、ライフルのほうがHMMらしい見た目とギミックだと思いました。

「HMMケーニッヒウルフ」との接続部分は2段階で上下するギミックがあります。
ゾイド本体との接続には5mm軸、3mm軸、5mm穴、3mm穴を選択でき、タカラトミーを含めてほとんどのゾイドに装備できます。

▼AZ5連装ミサイルポッド

「AZ5連装ミサイルポッド」は、タカラトミー版と同様のハッチ開閉ギミックがあります。
内部のモールドが格好良く、ハッチを開くと「HMMケーニッヒウルフ」の見た目が大きく変わるのが良いですね。


ミサイルポッドは取り外しが可能で、3mm軸と穴があるので、他のゾイドに取り付けたり、「HMMケーニッヒウルフ」に他の武器を取り付けるのにも使えます。

ちなみに、「HMMケーニッヒウルフ」は一度組み立てると分解が困難なため、ミサイルポッドを取り付ける場合は、ノーマルのアーマーを取り付けないほうが良いです。
私はノーマルのアーマーを外そうとして、パーツが破損してしまいました・・


武装のみを見るとこんな感じ。


「HMMケーニッヒウルフ」はプラモデルよりもフィギュアのような印象で、完成度の質感が非常に良い感じ。

ボールジョイントを無くす判断も、フィギュアらしく安定した可動を実現していると思います。
素組でも安心して遊べるのは今までのHMMゾイドにない進化で、これからが楽しみです!

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