HMMファングタイガー HMMゾイド
製作時間:6時間ほど
コトブキヤから発売された「HMMファングタイガー」のレビューです!
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骨格は「HMMワイルドライガー」とほぼ共通ですが、アーマーから受ける印象が別ものになっていて、滑らかスムースな質感が非常に良い感じ。
サンプル画像の段階では、頭部を中心にタカラトミー版と異なる角ばったアレンジが気になっていましたが、スムースな質感にすることで、メカニカルなモールドとエッジを持ちながらも、動物の毛皮のような美しさを感じる素晴らしいゾイドになっています!
艶ありだったタカラトミー版から、HMM版でアーマーを艶消しにしたのは英断すぎる・・!
肉眼で見ないと分からない繊細で完成度の高いデザインに仕上がっていて、素組み状態での存在感はHMMゾイドでもトップレベルだと思います。この存在感は是非、実物を見て欲しいところ。
タカラトミー版の「ファングタイガー」と並べても見劣りしない完成度になっていて、純粋に格好良いと言えるゾイドになっています。
「HMMワイルドライガー」の時は骨格が微妙だと思っていましたが、「HMMファングタイガー」のアーマーが追加されるだけでこれだけ見違えるとは!
ベーコンフィギュアが付くのも良く、ゾイドキーを差し込む台座部分もちゃんと「ファングタイガー」の紋章に変更されています。
ワイルドブラストの再現用に専用の炎エフェクトとワイルドブラストキーが付属。「HMMワイルドライガー」では、ワイルドブラストさせるとブレード部分に隙間が気になりましたが、「HMMファングタイガー」ではそういった精度の問題もありません。
他のHMMゾイドとは一線を画するクオリティになっていて、着実にHMMゾイドが進化していることが実感できます。
「HMMワイルドライガー」から数年分くらい進化してる感じがしますぞ・・
■個人的に良いところ
ファングタイガーの見事なHMM化。
ベーコンのフィギュアが付属する。
ワイルドブラストが再現できる。
■個人的に悪いところ
骨格の作りやデザインが気になる。
■撮影カメラ:NikonD7200
■撮影レンズ:NikonAF-S Micro 60mm f/2.8G ED or NikonAF-S VR Micro Nikkor 105mm f/2.8 G IF-ED
■スピードライト:SB-700(天井バウンス)
■基本カメラ設定:f:8-16、SS:1/60~20、ISO:500、WB:オート
HMMファングタイガー
箱はこんな感じ。
箱絵がとても格好良く、「HMMワイルドライガー」は活力溢れるやんちゃな感じでしたが、「HMMファングタイガー」では戦闘シーンなのに動きの少ない落ち着いたイラストになっています。
一見すると背後から「ラプトール」が襲いかかってきてるので、ピンチのように見えますが、ベーコンが「ラプトール」の動きを捉えていて、この後はタイガーの尻尾や後ろ足の一撃で撃破をしたり、サッと攻撃を避ける様子が鮮明に浮かびます。
ベーコンと対照的にタイガーの目線は正面と捉えていて、ベーコンに背中を預けている相棒の信頼関係が1枚のイラストから伝わってくるのも最高すぎますね。
キットを様々な角度から。
ゾイドワイルドシリーズでも屈指のデザインの良さを誇っていた「ファングタイガー」をうまくアレンジしていて、頭部から背中の流れるようなラインは芸術的な美しさです。
横からみるとその背中のラインの良さがよく分かります。
アーマーは全体的に前面は滑らかなのに後方で細く鋭くなっていて、まるで疾走する動物のような、スピード感あるシルエットになっています。
アーマーのシルエット自体はシンプルですが、対照的に複雑なシルエットの「ツインドファング」が引き立ち、素立ち状態でも野生動物が牙や爪を向いて襲いかかってくるかのような、スピードと力強さを感じるめちゃくちゃ格好良いデザインになっています。
これはエッジが鋭いHMMゾイドならではの特権と言えそうです。
目は正面を向くことができますが目立ちません。
気になる人はメタリックブルーで塗装しても良いかも。
タカラトミー版の「ファングタイガー」と並べても見劣りしない完成度になっていて、「ファングタイガー」が好きな人には是非おすすめしたいキットです。
各部
▼頭部
頭部はもっともアレンジが強い部分になっていて「ファングタイガー」のデザインを残しながらも、よりメリハリを出しています。
大型化した鼻と帽子は、サンプル段階では気になっていましたが、実物をみるとあまり気になりませんでした。
頭部アーマーは外れやすいのですが、逆に目の位置を変更する時に便利だと思いました。
「ワイルドライガー」と異なり大型の牙「ボルトシックル」を装備。
「咆哮砲」も搭載されていて、タカラトミー版では「咆哮砲」を中心にした首パーツが「ワイルドライガー」と「ファングタイガー」で別物でしたが、HMMでは共通になっています。
耳は前後に可動が可能。
ライダーが搭乗する鞍にはゾイドキー差し込み口のモールドがあり、「ファングタイガー」専用のデザインになっています。
▼脚部
脚部について、骨格は「HMMワイルドライガー」と共通ですが、骨格に密着したアーマーのデザインが良く、よりスマートな印象。
アーマーにはオリジナルギミックが追加されていて、前足のアーマーはウイングパーツが可動します。
後方のアーマーは「脚部冷却フィン」が追加されていて、こちらも手動で展開が可能です。
こちらは自壊しやすいので、ギミックに影響が出ないように接着したほうが良さそうです。
▼胴体
胴体アーマーは可動に影響を与えないよう、配置が工夫されています。
裏側にもパーツが追加されていて、シンプルに3パーツ構成になっているのが嬉しい。
▼腰部放熱ユニット
「腰部放熱ユニット」はデザインアレンジのほか、塗り分けや可動ギミックが追加されています。
「ライトニングサイクス」のウイングを彷彿するシャープなデザインで、放熱ユニットよりも高速戦闘用のスタビライザーのようで格好良いです。
左右のウイングは上下左右に可動が可能。
中央のフィンも上下に可動が可能です。
▼尻尾
尻尾の先端には「サンダーテイル」を装備。
「HMMワイルドライガー」よりも尻尾が長く見える素敵アイテムで、だいぶ印象が変わります。
発電量が豊富なファングタイガーらしく電気ムチとして使用ができて、尻尾の可動軸によってポーズを付けるだけで様になります。
「サンダーテイル」の取り付けは、専用の骨格パーツを使います。
▼爪
爪はタカラトミー版と同様に前後でデザインが異なっています。
爪の1つ1つの位置が決まっているので、組み立てるのがちょっと大変な部分でした。しかし見栄えが良く、大きく開くことで印象が変わってくるので、「HMMファングタイガー」の注目ポイントして丁寧に組み立てたいところです。
爪を開くとより攻撃的なデザインになって、思わずポーズを取らせたくなります。
▼パンテラアーマー
背中の「パンテラアーマー」はタカラトミー版からかなり大型化していて迫力があります。
横から見た時のラインがタカラトミー版よりも綺麗になっているのも良い感じ。
HMM版の骨格は首のラインが苦手でしたが、それをカバーする頭部アーマーと「パンテラアーマー」のバランスになっています。
またワイルドブラスト時には、HMMのオリジナルギミックとしてアーマーの伸縮が可能です。
▼ゾイドコア
ゾイドコアは「HMMワイルドライガー」をベースに新規パーツが追加されています。
モールドがよく、正面の銃口のようなパーツは内部までモールドが掘られています。フィンパーツもシャープでメカニカルな造形が気持ち良いです。
可動範囲も問題なく、さまざまなポーズを取ることができます。
「HMMワイルドライガー」からかなり出来が良くなっていて、アーマーだけでこれほど変わるのかと衝撃を受けました。
ワイルドブラスト
ワイルドブラストでは、タカラトミー版と同様に「パンテラアーマー」が開き、「ツインドファング」が前面に展開されます。
「パンテラアーマー」は先に述べた通り、伸縮が可能。
内部はかなりメカニカルなモールドになっていて、上から見た時の情報量がワイルドブラストの前後で全くの別物になるのが良いですね。
「ツインドファング」も2箇所で伸縮が可能で、こちらはちょっと微妙な変化ですが、動かしていると楽しいギミックです。
炎のエフェクトパーツは「HMMワイルドライガー」と別デザインが採用されていて、「HMMファングタイガー」のほうがより鋭いシルエットになっています。
「ツインドファング」は根本から左右に開くことも可能で、見る角度によって迫力のある向きにできるのが良い感じ。
「HMMワイルドライガー」にも取り付けることが可能で、漫画に登場した「ファングライガー」を再現することもできます。
骨格形態
骨格については、爪とアーマー以外は「HMMワイルドライガー」と共通のものになっていて、やはり骨格は微妙な印象。
骨格形態にすると、骨格の悪いところをカバーする今回の「HMMファングタイガー」のアーマーデザインの良さがよく分かります。
アーマーを並べるとこんな感じ。
ベーコンのフィギュアはクオリティが高く、大きさはアラシよりも一回り大きいです。
付属する説明書やデカールはこんな感じ。
武器を取り付けるための3mmジョイントも付属します。
ゾイドキーも黄色の成形色と、クリアグリーンが付属します。
「HMMワイルドライガー」と並べると、「HMMファングタイガー」の完成度の高さがよく分かります。
アーマーが違うだけでも受ける印象が全く異なり、「HMMワイルドライガー」のデザインが苦手だった人にはぜひ「HMMファングタイガー」の実物を見て欲しいです!
2体を並べて最終決戦を再現することもできます。
この調子で、「ギルラプター」と「デスレックス」が楽しみですね!
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