ゼロファントス レビュー | zoikino!

  お気に入り度:★★★☆☆
  製作時間:20分ほど
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タカラトミーから発売された「ゼロファントス」のレビューです!
>>動画によるレビューはこちら


ゾイドワイルドの第三勢力として突如出現した「古代ゾイド」となっていて、最新キットでありながら、旧ゾイドのような骨格とアーマーが一体になった作りになっています。オールドファンとしては、新作キットなのにどこか懐かしさを感じるゾイドになっていて、復元していると不思議な感じでした。

キット自体はMサイズのゾイドになっていて、ゾウのサイズ的にはLサイズでも良かった気がしますね。
旧ゾイドではSサイズのゾウ型ゾイドとして「エレファンタス」や「ツインホーン」が存在しましたが、のちにLサイズの「ゾイド マンモス」が発売されました。
ゾイドワイルドでも後からLサイズのゾウ種ゾイドを出して欲しいぞう!

第一印象としては、白いゾウ種ゾイドというのが新鮮。
過去に発売されたゾウ型ゾイドは重みを感じる濃い色を使っていましたが、「ゼロファントス」では神秘的なパール系の白が採用されています。
このカラーリングについては、のちに発売される「ゼログライジス」と共通になっていて、個人的には古代ゾイドは何らかの理由で本来の色が抜けて、脱色された状態だと思っています。本来の色が何色なのか想像するのも楽しそうですね。

胴体部分は「キャノンブル」と共通のパーツが採用されていますが、追加された頭部や足によって、ゾイドから受ける印象が大きく異なります!
脚部についてはちょっと肉抜きが気になりますが、旧ゾイドの「ゾイドマンモス」を彷彿する丸みを帯びた装甲が素敵。

頭部について、下顎は「キャノンブル」と共通ですが、新造された上顎はボリュームがあります。合わせて、鼻や牙、耳など手動で動かして遊べる箇所が多いのが良いですね。

ゼロブラストでは、鼻を持ち上げて背中に装填した「A-Zスリングボム」を自動で投げつける「投擲」を行います。最近のゾイドワイルドシリーズでは、回転系のギミックが多かったので、この投擲ギミックは新鮮。
ゾイドシリーズを通しても初のギミックとなっていて、見ていて面白いのですが「A-Zスリングボム」を無くしてしまいそうなのが少し心配。

■個人的に良いところ
ランナーレスの組み立てキット
箱や説明書の素晴らしいデザイン
ゾイド史上初の投擲ギミック

■個人的に悪いところ
思ったよりも小さい
鼻の取り付け位置に違和感がある

■撮影カメラ:NikonD7200
■撮影レンズ:NikonAF-S Micro 60mm f/2.8G ED or NikonAF-S VR Micro Nikkor 105mm f/2.8 G IF-ED
■スピードライト:SB-700(天井バウンス)
■基本カメラ設定:f:8-16、SS:1/60~20、ISO:500、WB:オート


箱はこんな感じ。
神殿から出現した「ゼロファントス」軍団を描いたものになっていて、神聖さと不気味さを併せ持った独特な箱絵になっています。
背後にいる「ゼログライジス」は、顔が隠れているのに存在感が凄まじいことに。



箱を様々な角度から
今までのゾイドワイルドシリーズとは異なる、紫を基調にしたパッケージになっています。
また、側面の写真では骨格形態が無く、いきなり完全形態になっているのも第3勢力である古代ゾイドの特徴。

▼発掘/復元


骨格形態が存在しないものの、「復元の書」と「発掘パックA」、「発掘パックB」が付属します
「発掘パックA」には「キャノンブル」と共通パーツのほか、「ゼロファントス」専用のパーツも付属します。
「発掘パックB」では塗装済みパーツが多く入っていました。

モーターボックスは「ワイルドライガー」などと共通のものですが、背中に搭載する「ゼロブラストユニット」はかなり巨大なものです。


「復元の書」についても、パッケージと同様に紫を基調にしたもの。
改造計画書では、帝国が「ゼロファントス」の戦力を見誤っていた時の改造プランと、何者かによって改造されたプランが載っています。


Mサイズゾイドとなっているので、「ライジングライガー」と同じくらいのサイズ感。


骨格形態を飛ばして、いきなり完全形態になります。
完全形態で全体をみるとこんな感じ。

骨格を「キャノンブル」と共有しているため、ゾウっぽさを出すのに苦労した形跡が見受けられます。
ゾウらしい背中の膨らみは「スリングボムマガジン」で何とか出している感じ。その背中の膨らみや耳の小ささから、モチーフは「アジアゾウ」なのでしょうか。 「アジアゾウ」よりも巨大な「アフリカゾウ」でLサイズを出して欲しいぞう。


ライダーは「スリングボムマガジン」に守られるように搭乗していて、ゾイドワイルドでは珍しい安全な配置。
・・と思いきや真上には猛毒の「A-Zスリングボム」があると思うと、なかなか怖い・・!



見る角度によって印象が大きく変わるゾイドです。

ここからは各部を見ていきます。

▼アイブレイン

目の部分には「アイブレイン」が搭載されていて、ゾイドコアと直結した無数の目が配置されているとか。
何気に衝撃の設定で、この粒々が目というのは中々怖いぞう!ラインアークのあの機体を意識してるのですかね。
ちなみに私の「ゼロファントス」は塗料の飛び散りがありました。せっかくなのでスミ入れして、ごまかしてみましょうかね。

▼パワーノーズ


鼻は3箇所が手動で可動します。
上まで持ち上げると、より攻撃的なフォルムにすることができますが、鼻の取り付け位置が本来の位置ではないので、上まで上げてしまうと少し違和感があります。

▼マインドホーン

鼻は複雑なモールドが入っているので、スミイレをすると見違えそう。

頭の上には「マインドホーン」という、他のゾイドを操る装置が搭載されていて、「ダークスパイナー」や「ディメパルサー」に近い機能なのでしょうか。 「マインドホーン」自体は5mmのジョイントになっていて、武器を取り付けることが可能です。

▼イヤーシールド

耳はキャップを軸に動かすことができます。同様に鼻を上げることでより攻撃的なフォルムにすることができます。
この状態は威嚇しているようで、中々格好良いです!

▼A-Zアンカーファング

牙は「A-Zアンカーファング」となっていて、設定上は先端をアンカーとして発射することが可能です。
キットでは、先端部分を取り外すことが可能で、武器と同じ5mmの接続穴を使ってカスタムすることが可能。


明確な骨格形態は存在しないものの、頭部アーマーの下には骨格にも似たフレームパーツが存在しています。

▼胴体/足

特徴的な「リアクターライン」が通る脚部は、ゾウらしい丸みを帯びたシルエットが格好良い!
こちらも骨格形態は存在しないものの、関節部分にはこの部分が動くことを意識させるモールドがあります。


背中にはゼロブラストで使用するスリングボムを搭載したマガジンユニットが装備されていて、4発のスリングボムが装填されています。
背中の凹みは「ジェノブレイカー」の荷電粒子コンバーターのようにも見えますね。


新規造形となるマガジンユニットを中心にした背中のパーツは、ボリューム間が凄まじいです。
注意点としてはひっくり返したり、激しく動かすと、スリングボムが後方から落ちてしまうので、扱いは丁寧に。


玉を装填して発射するギミックはどこかビーダマンを、ストッパーを使って順番に処理していく様子は、プラレールやトミカを彷彿してとてもタカラトミーらしい!
あとは変形して、女の子を乗せて、回れば、タカラトミーの代表的な玩具全部載せになれたのでは説。


ゼロブラストは手動で鼻を上に上げることで発動します。
カチカチと2回音が鳴るまで上に上げる必要があります。


やはり鼻を上げると、鼻の付け根が本来の位置ではないので違和感が。
「ガブリゲーター」のように動物の特徴を強化する系だと思いますが、鼻の長さが二倍になるとか、目に見えてパワーアップして欲しかったかもしれません。


鼻には武器取り付け用の穴も空いているので、物足りなさを感じた場合は、カスタムパーツを取り付けて強化したいところ。
もちろん全身に武器を取り付けることが可能で、「ゼロファントス」はがっしりしたシルエットなので、重武装がとても似合います。
特に鼻先にチェーンソーを付けるカスタムは、使い勝手が良さそうで似合っていますね!


また、この背中のユニットは他の「ライジングライガー」などのゾイドに搭載することが可能です。
さらにその状態でもボムを投げることが可能な汎用性が素晴らしい!
この汎用性のために先に述べたゾウとしてのフォルムをある程度犠牲にしているのでしょうかね。



シールはゾイド文字とゼネバス帝国の紋章があって、何だか懐かしい感じ。今って21世紀だよね・・?


ギミック自体は面白いものの、その分色々と犠牲にしている感じがするゾイドだと思っていて、旧ゾイドの「ゾイドマンモス」や「エレファンダー」はちょっと超えられなかった感じがしますね。

ゼネバスの紋章や、骨格とアーマーが一体になった足など、旧ゾイドに退化しているように見えますが、それ故の「古代ゾイド」。 ある意味、過去の呪縛なのでしょうか。

ゾイドワイルドでは「オメガレックス」のように過去のゾイドを超える新しい未来を見せて欲しいのですが、今後「古代ゾイド」に対抗して発売される「進化ゾイド」と「兵器ゾイド」のラインナップに期待したいところです!


組み立てと歩行の動画を作成しました。

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