ゾイド格納庫 展示ルーム Ver.3 |
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えー…こういうシリーズが好きな物で、ちょこっとだけ。 問題なり批判なり有りましたら遠慮無く申して頂ければと(礼) 機体名 デスレフ(亀型) 野生体の少ない東方大陸で、グスタフの代替機を求め開発されていたBLOX。 最大の特徴であるその甲羅は、装甲自体に組み込まれたマグネッサーシステムを使用する事で 光学兵器の歪曲等を発生させる事が出来、その硬度と相成って相当な防御力を持つ。 …しかし計五機の高出力マグネッサーの為に、機体稼働とは別個に三個ものコアブロックを 搭載せねばならず、積載スペースが大幅に減少してしまった為正式採用は見送られた。 現在は戦闘ではなく、個々人で使用される安全な旅の足として生産されている。 ※鳥籠 「あぁもうっ!どうして、どうしてこんな事……っ!」 舌打ちするのは行儀が悪いのだと思う。然しどうせ誰にも見られていない…躊躇いなく実行する事にした。 その少女が乗った亀型BLOXの足はあまりに遅く、追撃してくるウネンラギア等との差はどんどんと縮まっていく。 後部の小型ビームガンはとっくに潰され使い物にならなくなっている…… 未だ連中に捕まらずにいるのは、偏にその堅牢な防御力のみのおかげだった。 「こんな…こんな、時」彼女は思い浮かべてしまう。 それこそを望まなかった筈なのに。「助けてよ、パパ、ママ――――!」 …現在惑星Ziの大企業や技術者の中には地球移民を始祖に持つ者が多い。 彼らのもたらした技術こそがこの星を一変させたきっかけである事を考えれば、当然かもしれないが。 「でも、だからって!私はそれを特別には思いたくないの!」 少女とその家族の喧嘩は日常茶飯事だった。彼女等の一族はZOITECにも関係する生粋の移民種であり、 自分達が惑星Ziを変えた者である事にプライドを持っていた。 今現在そういった人種対立はナリを潜めているのだが…あくまでも表向きの話。人の心は早々変わらない。 少女は奔放だった。事ある毎にその血を誇る一族に嫌気が差して、自分も特別扱いしようとする周囲に抗って、 そして至極普通という外の世界に憧れていた。 世間知らずではあったけれど、しかしそれ故逆に好奇心は抑えられなくなっていた。 まして外部の「異なる血」と隔絶されて捕らわれた身だ、と…そう自覚していたから。 ――――だから、家出する事にした。屋敷にあったBLOXを一機拝借して荒野へと躍り出た。 …そうして出逢った外の世界。世間知らずな彼女にとって、それは興味と羨望に充ち満ちていた。 初めて自由に飛ぶ事が出来る、その翼を拡げられるのだと。何もかもが嬉しくて仕方なかった… しかしその一つが折からのこの状況。屯する過激派と出くわして追われるという不運だったのだが。 「っ!?」とうとう、過負荷を迎えてマグネッサーが悲鳴を上げ始めた。 コアの幾つかが熱を持って、今にもこのまま停止してしまいそうになっている。 がん、と衝撃がコックピットにまで伝わってきた…逸らしきれない弾道が装甲を揺らす。 ……いつだって、あぁいう連中に捕まった人間の末路は悲惨だと思う。特に女性である身としては。 唇を噛んで押し殺す泣き言に…どうして、頼りたくない人達しか出てこないのか。何よりもそれが口惜しい。 とうとう距離は零になり、左右からウネンラギアがその銃をコックピットに向けてくる… 足を止めざるを得なかった。折角のこの外の世界に、こんな形で拒絶されてお終いなのかと…… ―――――その時。一陣の黒が吹き抜けた。 圧倒的、とはまさしくこういう事を言うに違いない。騎槍を振るい敵機を貫き、爪で尾で薙ぎ払い、 掛かる銃火は翼を以て打ち払い、放つ閃光の一撃で全てを屠る。 突如現れた漆黒の龍は、余りにも強く。余りにも禍々しく。同時に…余りにも、美しかった。 …少女はその戦闘に魅入られていた。それが凄惨な生命の遣り取りであるにも関わらず… 黒き龍の有様は誇り高きゾイド乗りの――硝子越し鳥籠越しにしか知らなかった、 惑星Ziに生きる本当の人々の姿だと。そんな憧れを抱ける代物だったから。 どれ程経ってか――いやきっと至極短い時だったに違いないが。最早賊は全て倒れ、 その場には彼女と黒い龍だけが残されていた。 「す…凄いよ!ねぇ、貴方――貴方って誰なの!?これがホントのゾイドの戦いでっ! 私も――――私も、貴方みたいに、そんな風になれるのかなっ!? そんな風に強くなったら、あんな奴等もパパもママも見返せるっ!!?」 興奮して捲し立てる自分の声に。少女は、未だ自分がその黒に魅入られている事を自覚する…でも。 ”やめておけ” 「――!」 龍の目が此方を睨めて。帰ってきた声は酷く冷たくて。…一瞬、それが年若い女性の物だとすら気付けなかった。 ”自分を囲う鳥籠を…壊せないまま逃げ出しただけ、だろ? それに抗う事、自分を勝ち取る闘いすら出来ないのなら――本当の戦いには手を出すな” その声はやはり冷たく。けれど怒る事は出来なかった。……何故なら。 本当はその中に、自分に対しての心配と…帰るべき場所に対する羨望を。見て取ってしまったから。 ――――結局、少女は家に帰る事となる。 こってり家族に叱られたりさんざっぱら警察に調べれたりあまつさえ軍にまで呼ばれたりの大騒ぎ… しかし、その程度ではもう怒ったり自棄を起こしたりしない事にした。 周りの大人達はやはり強敵だと思う。中と外を隔絶する格子は余りに高くて大きくて。 …けれども。そこから只逃げるのではなく。抗わなければ、闘わなければ。 本当の意味での自由を勝ち取る事は出来ないのだと教えられたから。 ……今も瞼を閉じれば其処に浮かぶ、黒く美しき龍の影。…何時か彼女の居る空に改めて飛び立つのだと。 籠の中の少女は、その翼を育て続ける。 まず。登場人物とか…性格設定とか間違っていたら御免なさい。(べっちょり) 最初鳥形を作ろうと考えて持ち出したジェットファルコンの翼基部。 しかしそれだけで見るとどうしても装甲なのでは、と。折角なのでこんな風に束ねてみました。 …ブラキオトータスとか手に入らなさそうなのですが、割とちゃんとした亀になったので。 こういう感じで満足してしまっても良いのかしらん、とかとか。 尚。機体名の由来はドイツの有名なキャンピングカーメーカーでした。 |
巫鎖姫 | 2004/11/10 16:41:54 | ||||
…亀…まごう事なき亀…。 よもやジェットファルコンのパーツと ディメトロプテラの頭部等でここまで亀らしい物 が作れるとは…ッ!(驚 相変わらずパーツの使い方がお上手です(感嘆 そしてYUKIさんテイスト全開のバトスト付きで 一粒で二度美味しい作品になっています、私も見習いたい物です; | |||||
マリ君 | 2004/11/10 16:45:06 | ||||
ぉぉぉ。見事にカメ。 ファルコンのパーツが甲羅に化けるとは。 ディメプテの頭部などは、 カノントータスを思わせる感じですし。TOMYには、 ミサイルトータスより、こういうのを発売して欲しいですねw こういう作品を作れる人はかなり羨ましいです。 .....ファルコンが欲しくなってきました。 | |||||
【ホークイーグル】 | 2004/11/10 17:00:13 | ||||
見事です。ファルコンの翼を甲羅に使うとは、ナイスアイディアですね〜 しかも、ディメの顔も亀に見えていていいと思います | |||||
【光輝】 | 2004/11/10 17:36:53 | ||||
(・・; 更にあせっている光輝であります(謎 どうやったら、どうやったらこんな亀が…。すごい! まさしく感嘆であります。 バトスト…もはや自分なぞが言えることがないです; あんなにアイとの関連付けがなくてできも悪いバトストを書いて本当によかったのだろうかと悩み続ける今日この頃(ぇ ともかく少し大げさではありますがYUKIさんの実力を改めて思い知らされました…。 | |||||
タイフーン | 2004/11/10 18:07:47 | ||||
ジェットファルコンのパーツ使用が素晴らしすぎますね^^ 一般的に使用が難しいと言われる翼パーツたちを、見事な亀の装甲へと仕立て上げているところは流石YUKIさんと言ったところでしょう……実に参考になります〜。 また皆様がおっしゃられている通り、頭部や尻尾のパーツ選定にディメトロのパーツを持ってきたという点は見事な判断かと思われます。 最もインパクトのあるであろう、装甲の取り付け方などが斬新である為是非とも見習わせていただきたいです(斜めに装甲を装備するとは…と感銘を受けた私;) ハイレベルなストーリーと作品の融合。今回も良い作品を見せていただきました〜。 次回の作品も、期待しています^^ | |||||
朱美 | 2004/11/11 22:08:03 | ||||
バトスト御参加ありがとうございます すばらしい文章、三度も読み返させていただきました また気が向いたらご投稿いただければ幸いです ・・・そしてゾイドも、鳥から亀へ、発想の転換がすばらしすぎです その上、頭、甲羅から尻尾まで、随所に凝らされたアイデア、まとまりのあるシルエット、ああもう(略 ここまでやられると、もう感動を通り越して対抗意識までわいてきます・・・・! もはや私も手抜きとかしてる場合じゃあありませんね、ゾイド、バトスト共々もっと最善を尽くさなければ・・・ と、言うわけで、次の作品にも、勝手ながら大いに期待させていただいてます、次が出来たら、ぜひまた『アイ』の方にご参加ください ではでは・・・ | |||||
YUKI | 2004/11/18 20:08:44 | ||||
コメント有り難う御座います。…体調不良でレスが遅れて申し訳なく。(汗) >巫鎖姫様 頭部は当初そのままファルコン、でしたが…流石に鳥すぎたので急遽変更を。 白よりは写真にも写りやすくなったのが僥倖なのでした。 ストーリー…テイストというか趣味全開な。相も変わらず。(がく) >マリ君様 そうですそのミサイルトータス! 前々から欲しかったのに、結局トイザらスしかも日本限定だそうで… 泣く泣く挫折した八つ当たり、も制作理由の一つなような。 もう少し小型の機体なら、ボルドガルドのコックピット辺りが良い感じでしょうか? >ホークイーグル様 試行錯誤の甲斐あって、甲羅はうまくいったような。 想定程スペースを空けられなかったのが残念、な…そこら辺は設定にも組み込みつつ。 頭をレオゲーターとかにすると、一気に戦闘的になるやもな。 >光輝様 実力というか、妄想力……?(’’;(駄目) フラットなアーマーをいかに立体的なパーツに変更するかがポイントで。 …斜めにするというのがギリギリで上手くいっているのは、ほとんど運だったりという。 やはり何でも、試してみるという事が肝心だと思い知らされているのでした。 >タイフーン様 そんな訳で後から付け足したディメトロパーツですが。 改めてそう申して頂けると、正解だったようで胸を撫で下ろすのです。 取り敢えず物語は暴走してみるのが常、でしょうか…それも心理他描写過多。 それこそタイフーン様のような緻密な物にはまだまだ遠く、見習いたいのです。(べそ) >朱美様 勝手に参加してしまったのですが、この様に申して頂ければ感謝の極みなのでした。(礼) ギミックとして装甲の展開をつけてみたものの…後から見ると、 大した意味を持てていないのが残念だったりな。 世界観、登場人物、どちらも魅力的だと感じさせてくれるこのシリーズ。 また、宜しければ参加させて頂ければと思いつつ…朱美様も頑張って下さいませっ! | |||||