だいたい1/144のワイルドライガー|zoikino!



機体名:モルガ
番号:EMZ-03/EMZ-15(旧)/EZ-006(新)
所属:ゼネバス帝国(旧)・ガイロス帝国(新)
分類:イモムシ型(旧)・昆虫型(新)
ロールアウト:ZAC2031年
配備数:ガイロス帝国軍、ZAC2100年秋時点:25,000機/5,000機(キャノリー)
全長:11.8m
全高:2.95m
全幅:3.0m
重量:19.7t/24.6t(キャノリー)
最高速度:200km/h/180〜195.0km/h(キャノリー)
乗員人数:1名

武装装備
レーザーカッター
グレネードランチャー×4(旧)/20mmガトリング砲×4(新)
多弾頭ミサイル×2(旧)/地対空2連装ミサイル(新)/展開式ビーム砲(アニメ)
小口径レーザー×2(旧)/3Dレーダーアンテナ×2(新)
機銃(旧)
AZ120mmグラインドキャノン

ロールアウトから実に70年以上運用され続けている小型ゾイド。ゼネバス帝国軍およびガイロス帝国軍の昆虫型ゾイドで、元々地底族が昔から家畜として愛用していたゾイドを時代が下るにつれ徐々に改造して行き、今日の姿になったと言う。また、高い繁殖力と成長の早さから量産機としてはうってつけのゾイドであった。

機体の設計はゼネバス帝国のガラモス大尉によって行われた。低い体高と重装甲を持ち、特に頭部装甲は他の部位の2倍以上の厚さによって強固な防御力を持つ。これを利用した突進攻撃も可能で、突撃部隊や特殊部隊で重宝される。この頭部装甲に守られたコクピットと姿勢の低さから、突撃用ゾイドとしては高い生存性を誇る。また、陸路を走破するだけでなく、土の中を掘り進むことも可能。

中央大陸戦争中のZAC2044〜2046年頃には第一線を退くが、ZAC2051年にゼネバス帝国が滅亡した後は残存兵力共々ガイロス帝国軍に接収され、後年の大陸間戦争(西方大陸戦争)でも同軍の主力ゾイドとして再生産・運用されている。

汎用性が高く様々なバリエーションが存在する。中央大陸戦争初期に開発されて以来、惑星Ziで最大の生産数を誇り、ガイロス帝国におけるZAC2100年秋の時点で配備数は25,000機、キャノリーモルガも含めると延べ30,000機にも達すると言われている。

背部コンテナには標準でミサイルが格納され、これを降ろすことで兵員や貨物を輸送することも可能。背面に実体弾砲AZ120mmグラインドキャノンを含めたキャノリーユニットを装備し、輸送能力の増強と遠距離砲撃能力を付加したEZ-006モルガはキャノリーモルガと呼称され、小型クラスでは最大級の火力を誇る。当たりどころによれば、ゴジュラスギガにさえ痛打を与える可能性すらあるとされる。

なお、飛行するモルガ成虫体が民間で発見されたとの未確認情報を基に、一般的なモルガも一定上条件下で変態するのはないか?との議論も交わされているが、未だ推測の域を出ない。









その他の画像






































モルガはモチーフ・造形も唯一といってもいいくらいのゾイドだと思います。似たゾイドはゾイドワイルドのキャタルガまで待たないといけなかったですね。栃木県下都賀郡壬生町にある壬生町おもちゃ博物館にあるという実物大モルガの屋外展示も一度見に行ってみたいです。

今回はほぼほぼ1/144のモルガを作成してみました。「だいたいシリーズ」よりは近いスケールに仕上がったと思います。当初はギミックのない非可動の固定モデルを想定したのですが、追加であれやこれやと盛り込んでしまいました。カラーリングはアニメからの印象が強いガイロス版で、塗装はガンダムマーカーエアブラシシステムを使いました。

さて、これまでの「だいたい1/144」シリーズは既製品の改造で済んでいたのですが、このモルガに関してはベースになるものが無かったので、ほとんどフルスクラッチの作品になっています。塗装前の写真でクリーム色の部分はすべてエポキシパテ造形になりますね。

ざっとした工程(この時点では本体のみの固定モデルだったのですが……)を考えた後、少しでもエポキシパテ量の節約したかったのと、それを削る作業を省きたかったので、まずは1/72のタカラトミー版モルガの写真を実寸の1/2サイズに縮小印刷してシルエットを確認、それを素に土台となる形を100均樹脂粘土で作成しました。大雑把なシルエットができあがったら、100均おゆまるで型取りしてエポキシパテに置き換えてから本番スタートです。後はひたすらモデルを見ながら削って掘って穴開けて……。彫刻刀がとても役に立ちました。手作業だとどうしても左右非対称になりがちなので、上手に造形できる人を改めてすごいなぁと感じます。

履帯が巻かれているホイールパーツは、リップクリームのくるくる回す部分がちょうどいい大きさだったので流用し、車軸基部はジャンクパーツでそれっぽいものを作成しています。ゾイドコアを格納するには少し手狭かも? コックピットは1/144のMSSハンマーロックからの流用で、クリアパーツはガイロス版カラーに合わせるためにUVレジンで緑色に置き換えています。

各所のキャップは、MSSコマンドウルフのものを複製しています。同じ小型ゾイドのゴドスやハンマーロックだとキャップの経が大き過ぎたのは意外でした。真鍮線のバルカン砲身、プラ棒の尻尾アンテナ等々を取り付けて一度固定モデルとして完成したものの、「ギミックがなさすぎて面白くなくない?」となって、地対空2連装ミサイルのギミック再現に取り掛かりました。

展開する蓋?部分を一度切り離して、ミサイルの格納スペースを彫り彫り。別途可動軸を仕込んで本家のようにパカッと90度展開できるようになりました。ミサイルは1/144戦闘機系のものをスペースに収まるように切り詰めたりしていて、本家のように1軸で左右に振れます。本体部分には適当にモールドを入れてそれっぽく。格納容積は小さいので兵員輸送のことは考えないように……。

これでよしよし完成したと思っていたら「……どうせならグラインドキャノンも作った方が面白くない?」となって、資材の買い出しに。モデルを採寸しながら、プラ棒・プラ板で可能な限り再現してみました。自分の手に負えない部分は省略しています。本体への取り付け、可動域も本家を再現できるので、ある程度表情が変わりますね。曲線のモルガと直線のキャノンが不思議とマッチしていていい画になります。

グラインドキャノンが完成した後「……ここまできたらいつものように関節を仕込めるんじゃない?」となって、まずは胴と腹の間にボールジョイントの仕込み。腰の反りに重要なクランク機構は既に埋め込んだ関節の都合もあって、泣く泣く一般的なボールジョイント化しています。3Dアンテが伸びる尻尾の先にも小さなボールジョイント化。頭部は一度切り離し、市販のスイング関節を仕込みました。上下左右に多少振れるようになっています。頭部装甲もモデルと同じ用に展開できるように工作してみました。タカラトミー版のようなフレームを左右分割ができない構造のため、コックピットの装着方法はコックピットの着脱はコトブキヤ版方式を参考にしつつ収まるように調整しています。一応、フレームに収まったままでもコックピットが開くようにしています。

0からのスタートだった分、作業量・時間は過去一に多かったと思いますが、それだけに愛着のある作品になりました。各関節の可動幅は狭いものの、全て最大限角度を付ければ、全体として表情を付けられるようになりました。

他作品と並べてもいい感じにスケール感が出て面白いです。ライガー、タイガーと比べるとやはり小型ですね。縦横サイズ感はだいたい路線バスくらいな感じに。全体的に小型化したワイルド系と並べると、かなりの大型機に分類されそうです。車輪で動いて背も幅も狭く、兵器として現実的な説得力がありながら生物的なデザインを持った魅力的なゾイドですね。

STさんから4作品目のご投稿で「ほぼほぼ1/144のモルガ」をいただきました!

今までの"だいたい1/144シリーズ"とは異なり、"ほぼほぼ1/144"サイズとなっていて、今回も同スケールのメカや動物と並べると世界観が広がるのが良いですね! 電車やコンビニと並べた時のサイズ感が分かりやすく、実物大モルガを見たことが無い人でも「モルガ」のサイズ感がイメージしやすいと思います。
また同じスケールの「ワイルドライガー」と並べると、ゾイドワイルドシリーズと比較した「モルガ」のサイズ感が分かりやすく、「キャタルガ」と大体同じくらいでしょうか。やはり「キャタルガ」=「モルガ」説・・!

市販されているキットを使って作成した"だいたい1/144シリーズ"とは異なり、今回はパテなどからフルスクラッチされている力作になっています!
制作途中の画像も送っていただき、写真を元に粘土からゾイドの形を削り出して、「モルガ」の形になっていく様子は見応えがあります・・!本作品で初めて「フルスクラッチ」という手法を知った人でも作業内容がイメージしやすいのが良いですね。ゾイドワイルドなどで初めて模型を作り始めた人がフルスクラッチに興味を持つには十分なボリュームになっていると思います。

肝心の作品自体も完成度が高く、フルスクラッチと小さなサイズ感から、写真で見ると少々表面処理の甘さが目立ちますが、モルガのギミックを忠実に再現していて、コックピットや背中のミサイルハッチ開閉ギミックはもちろん、胴体のうねり再現されています!当初は固定モデルを予定されていたとのことですが、可動の為の分割ラインが増えることで、ロボットとして説得力のあるメリハリのあるラインになっていると思います。
さらに「グラインドキャノン」もフルスクラッチしていて、この完成度の高さは一般販売して欲しいと思えるほど魅力的です!

小さくても、フルクラッチや1/144サイズのゾイド制作にチャレンジしたくなるような、破壊力を持った作品に仕上がっていて、この作品を機にモデラー沼に突入する人が出てきそうです!

STさんは素敵な作品のご投稿ありがとうございました!
またのご投稿をお待ちしております!

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