ジェノクロウズ
製作者:オルディマニアさん

作品の設定:
 ガイロス帝国軍が開発した『ジェノザウラー』はオーガノイドシステムを搭載した初のゾイドであり、西方大陸戦争中期に多大な戦果をガイロス帝国軍にもたらした。その後、改造機である『ジェノブレイカー』や直系の後継機『バーサークフューラー』の登場後も、主力戦闘ゾイドとしてガイロス、ネオ・ゼネバス両軍で幅広く使用されている。
 ネオ・ゼネバス帝国の攻撃により事実上崩壊し、『へリック・クルセイダーズ』としてゲリラ的に活動しているへリック共和国軍は、来るべき決戦に備え、ゴジュラスギガ、アロザウラー、ゴルヘックス等の高性能ゾイドの配備を進めていたが、主力ゾイドとしてのライガー系高速戦闘ゾイドの強化・発展はすでに頭打ち状態であった。高速戦闘に特化したライガー系ゾイドよりも、様々な戦況に対応できる総合性能の高いゾイドが必要となっていたのだ。同時に、ゴジュラスギガを護衛するアロザウラー部隊の隊長機としての大型ゾイドが必要とされていた。
 そこで共和国軍開発部は、兵器としての総合力の高いジェノザウラーに着目した。同盟関係にあるガイロス帝国軍からの技術協力を取り付け、配備計画を進めてたものの、ジェノザウラーは荷電粒子砲等、共和国軍にとっては不得手な技術が使用されており、また単体での能力に限界があるため、開発部はジェノザウラーの独自の改造案を多数作成し、試作に入った。
 この『ジェノクロウズ』はその開発案の一つで、旧大戦時のゾイド『ゴッドカイザー』を参考にしている。ゴッドカイザーは旧大戦時において限定的な条件ながら『ギル・ベイダー』を撃墜するなど、特筆すべき戦闘力を持っていたが、ZAC2105年現在の技術では復活が困難であったため、近縁種であるジェノザウラーの改造と言う形となった。機体には格闘兵器、射撃兵器がバランスよく装備されているが、特に格闘能力に重点が置かれている。頭部のザンブレイカー、腕部のハイパーメタルクロー、加重力衝撃テイルなどがそれで、対大型ゾイド戦を想定した武装となっている。口腔部の荷電粒子砲は技術的、経済的問題から拡散ビーム砲に変更されているが、その副産物として機体各部の荷電粒子砲用ラジエーターが不要となり、機体の軽量化、装甲の強化が可能となった。
 『ジェノクロウズ』のテスト結果は良好で、数機が試作されたものの、砲撃戦に特化した対ゴジュラスギガ用大型ゾイド『セイスモサウルス』の登場により配備計画は見直され、ジェノクロウズが量産化されることは無かった。代わって、平行して研究されていた改造プランを発展させ、様々な新技術が取り入れられた『凱龍輝』が登場することとなったのである。

製作とコメント:
―最近、私はある異変を感じていた。心の奥底から突き上げる黒い衝動、いわれの無い悲しみが、私の指先を改造ゾイド製作に駆り立てる。それはまるで、『ゾイド終焉のA級戦犯』として蔑まれてきた旧末期ゾイドの怨念のようだった・・・―

さて、いきなり謎な書き出しですが(死)
今回はかの悪名高いゴッドカイザーをモチーフにしてみました。最近私の作品にも旧シリーズ末期の香りが漂ってきたような気がします。何というか、キングライガーからゾイドに入ったカワリモノなので、個人的には末期シリーズのデザインにもそんなに抵抗は無い(キン○バロンとかアイスブ○イザーとかは論外ですが…)のであります。そしてなによりも「自分には傑作の誉れ高い中期シリーズ(コングとかウルトラとかマッドとか)的なものを作るほどの技量がない」と言う事に尽きます。
では、電波文は忘れて(ぉ)製作に移りましょう。
頭部はジェノの顔にレオストライカーの尻尾とゴドスの銃、そしてプラバンで作ったフェイスガードでゴッドカイザーらしくしました。
胴体はほぼノーマルなままです。スラスターノズルは脚につくアンカーにスラスターのパーツを貼ったものです。
腕部は肩アーマーのラジエーターをプラバンで塞ぎ、ジャンクパーツを貼って形状を変えています。爪はバスターイーグルのもので、基部はシールドライガーの前足を加工したもので、一応連動します。ゲッツ!みたいな動きになってしまいましたが…。
脚部も腕部と同じようにラジエーターをプラバンで塞ぎ、ジャンクを貼っただけです。
尻尾は無駄に手を加えてまして、まず上下さかさまにして、フシを一つ減らし、それらしくジャンクパーツを付けてあります。
背中の武器はシールドライガーからパクッたものです。
塗装は配色はゴッドカイザーに準じてはいますが、青色が安っぽくてイヤだったので、ブルーグレーにしてみました。個人的にはこの『MK−Uカラー』好きなんですよね。

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