ゾイド格納庫 展示ルーム Ver.3 |
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2/2物語開始。 〜第4話<Lost Memory, Lost Tec. =A=>〜 「――――っ」 眼鏡を外し鼻っ柱の左右辺りを強く揉む――気休めにしかならないのだろうが、 それで「眼精疲労がマシになる」というプラシーボ効果を得られれば儲け物である。 「では……ラテ――」こほん、と。咳払いして。「騎士団長は見事初陣を飾られたようで」 アランからの通信を終え彼女…ユイランは大きな安堵の吐息をついた。 ラティス――年若い、いや幼いと言っても良い彼女に対して、良くない顔をする者は未だに多い。 これが鶴の一声となってそういう声を消す事が出来れば良いのだが、と。 そんな事を考えながら…ホエールキングの窓より眼下へと目を向ける。 真下に広がっているのは。深い森に半ば埋もれた金属のカタマリ――「遺跡」だった。 『ナインス』との闘いによって騎士団の一角が欠け、特別機の一機が失われた穴埋めを…… それが現在「Forth Of Queen」に課せられている任務であった。 故彼女等の家たる純白のホエールキングは各地の遺跡と其処に眠る遺産のサルベージを繰り返している。 「先人の遺産に頼らなければいけないというのは…無責任な話だけど」 「でも、それしか無いでしょう?――生きてるからには闘わなければいけないんでしょうから」 ブリッジに同席していた、幼さを残すクルーの台詞に。思わず小さく笑ってしまう。 「…それは、まぁ…ね。例え全てを利用し尽くさなければいけないとしても」 それでも。今此処に我々は生きているのだから。 同時刻。地上で発掘を行っている班の間に、ちょっとした議論が持ち上がっていた。 「だーかーらっ!これだって立派な遺産でしょぅ!きっとすんごい特別機なんですってば!」 「厳密に武装を見て言え。手持ち武器無し、腕部と爪先の刃のみが固定武装。オマケに…この小ささ。 資料としての価値はあるだろうが、正直戦力にはならないだろう?」 「ぅー……なんか格好良いって思うんですけどぉ」 珍妙な会話を繰り返す白衣の女性達…やたら女性ばかりなのだが、それはそれで仕方ない。 何せこの部隊、まるまる女性で構成されていたりするのだから。 …お陰でこの国に集った女性パイロット達は色々心配が減っただとか。 反面煽りを食って他の部隊の野郎共は女っ気の無さを天に嘆く事になっているとか…そこら辺な別の話。 「ともかく。この遺跡は旧国家の研究施設だったと見て間違いなし。もっとしっかりした軍事設備だったら良かったんだろうが」 咥え煙草を揺らしつつ断言する上司に、助手の方はファイルを抱えたままで盛大に溜息をつく。 「じゃぁじゃぁ。今回はこれといった成功無しですか?」 「まだ此処で一つ目だろ?この世界に後どんだけ遺跡が眠ってると思ってる」 上司が手を打ち、周囲の作業員達に合図を送る。 ……結局この遺跡ではたった一機のHmBLOXしか発見出来なかった。取り敢えずそれを回収し撤収の準備に入るべき、と。 ――――その際響いたのは嫌に大きな音だったが。 「きょ、教授ーっ!?何ですかそれ四十八音ですかスタンディングオベーションですか!? 手伝ってくれるのは良いけど但し真っ二つとかそんなんですかあぁっ!?」 「ワケの解らん事ぬかすなっ!あたしをんな人外扱いするなっ!!――――爆発だろ」 「!?」 ――世界中に散らばり各地で暴虐の限りを尽くす『竜』。 それが何時何処に現れても…おかしくはない。そう、今この場にでさえも。 「…邪魔が入ったとはこの事ですね。仕方在りません…」 襲撃が知らされて。その数分後には既に。ホエールキングの巨大な顎が開かれようとしていた。 出撃せんとする機体達の戦陣に立つ――真紅の女騎士。 そのコックピットに中に在るのはこの部隊の長であるユイラン。 「各自『竜』ネストを殲滅なさい。――Forth Of Queen, Take Off!」 〜第4話<Lost Memory, Lost Tec. =A=>〜→Next. 機体解説 ブレイズ・クイーン 白銀騎士団「Forth Of Queen」の旗機HmBLOX。 キング・シルバリオンやマサクゥル・ジョーカーと同じく、王国により発掘された特別機の中の一体。 全身の刃状パーツはその全てがプラズマブレードアンテナとなっており、 補助ナノマシンとの連携によって優れた指令伝達・指揮・電子戦能力を発揮する。 反面戦闘能力は先の二機に劣るが、それでも各PBアンテナをブレードとして使用すれば 凄まじい格闘能力を振るう事となり、機動性を活かして躍るように「竜」を裂く。 また攻撃形態(画像6〜7枚目)への変形によって、「ファナティックスフィア」という最大の特殊能力を発動する。 これは電子戦用チャフを散布した範囲内の全てに対して、電子レンジと同じ原理による加熱・燃焼を発生させる物。 しかしチャフ散布→マイクロウェーブ照射→熱の発生という多段階のプロセスを必要とする為 非情に隙の大きい事と、散布による範囲設定の為細微な指向性を持たせられない事が最大の弱点となっている。 サーミックアロー プラズマレールガンと共に、射撃武器の乏しい当機を補助する武装。 実体としての「矢」は存在せず、そのまま熱エネルギーを放つ火器に近い物。 尚、全体に高熱を纏わせ刃として振るう事も可能となっている。 武装 プラズマブレードアンテナ×14 サーミックアロー×1 ヒールチェーンソー×2 三連装チャフ・フレアディスペンサー×2 プラズマレールガン×2 出力補助用ネオコアブロック×3 プラズマブレードウイング×4 多面式対光学装甲 搭乗者 ユイラン:25歳、女。 非常に生真面目。それが災いし白銀騎士団全体の事務処理屋的な役割を押しつけられる事が多々。 専ら騎士団に対する各国各企業等との折衝やラティスに対する周囲の偏見、 果ては屡々居なくなるエグゼムスや団内で騒ぎを起こす元荒くれ達等に日夜頭を痛める苦労人。 依頼のお話を拝見してから数時間で速攻製作。――早起きはする物だと思いました。 とはいえこれで騎士団側を三機も…流石にこの辺まで、で改めて物語等に移りたいと思いますが。 細長い女性型を目指してみたというのが第一義――手の仕組み等(略)様の作品を参考にさせて頂いており。 先んじて、この場を借りてお礼を言わせて頂ければなのです。(ぺこり) 後、手持ち武器はやはりカリスア……げふん。 ☆第4話その1追加でした。 この機体→次回投稿の竜→ロードレーヴェ。それで全中後編な感じになるのかと。 案の定一つに纏めきれないあたり、だらだらな悪癖が出て申し訳なくな。(げふ) …一応時間設定は少し戻って、1話の直後くらいになっているでしょうか。 それ以外にも諸処問題ありましたら。ご指摘頂ければ幸いです。(礼) |
江戸川次男 | 2005/01/27 07:04:55 | ||||
両手をうえにかまえているポーズがすばらしくかっこいい。あの写真に魅せられました。 ユイランさん、苦労人ですか。大変ですねぇ〜。こういう立場は。 ナノマシンとは思いつかなかった。 | |||||
【オート馬人・兄】 | 2005/01/28 18:22:26 | ||||
早起きは良いものです。 …スタイルいいですねぇ。ヘッドのディアの頭が帽子(?)の様に見えて何か新しい感じです。シルバリオンは顔は小さいのですが、周りの装甲と角の所為で頭が大きく見えてしまうのです(汗)全身のブレードの配置も良いですね。 サーミックアロー。シンプルな構成、だからこそ合うのか。射撃姿勢も決まってますが、上に構えたポーズが超格好良いです。 ユイランさん。えぇ、必要かつ重要な役割ですね。がんばって!(非情に生真面目→非常、では?) と。ファナティックスフィアですがー。フォートレス級の 指向結界 と似たような能力、ってことですよね?ドラゴン型好きさんが「アイデンティティが〜」、といっていたのが気になりました。 | |||||
YUKI | 2005/01/28 19:54:20 | ||||
コメント有り難う御座います、とー。 今回はまず順序を変えて。 ドラゴン型好き様申し訳ありませんんんんんんんッ!! 兄様の仰る通り。それですよねっ!? ――こぅ、某三月兎+ディメトロドンのバトストだったワケですが、うっかり。 取り急ぎ修正させて頂きました。お手数おかけして申し訳ありません。(陳謝) …改めて。 >江戸川次男様 両手を上に、は個人的にもお気に入りで。 但しサムネにすると写真として解りづらいので、柄恵那鳴ったのが残念な。 …真面目。眼鏡。この辺は集団における必須要素なのです。(?) >オート馬人・兄様 という事でお兄様にもご迷惑をです。(汗謝) 最近はなるたけ、小さくした頭というのを目指してみていたりな。 帽子っぽい頭は元々ロドゲでだったのですが…その機体自体はお蔵入りでこのように。 弓。折り畳めば鋏にもなります、とかとか。 そして誤字も大あわてで修正させて頂きます…早起きはしたものの、 どうやらきちんと目が覚めていなかったようで。(がっくり) | |||||