ゾイド格納庫 展示ルーム Ver.3 |
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「紅き破壊者と黒き救世主 Episode-After」Prologue ――――終戦から五年。 「衝撃緩和の制御がイマイチ。…あと少しそっちに回してくれ」 ”Yes,Dad.” ズ、と重い音。岩場を這い上がるように進む一機の機獣…目に見えて、その動きがなめらかになる。 …つくづく大した物だ、と。そう考えてしまい復座のシートに身を埋める男。 目を閉じ伝わってくる震動に身を任す…機体は勝手に制御されている。元来の生物ではないBLOXにも関わらず、だ。 ひとまずの大きな大戦が終わり、ヘリックとネオゼネバスがそれなりに協調し始めている現在。 おざなりにされていたBLOX専用OSの開発が再開され続けられている。 彼――グレイ・ハーディも、その計画に一員としての参加を余儀なくされている「元」パイロットである。 実験機であるこの大型の犬型BLOXに組み込まれた自立思考OS――いや、AIと呼ぶ方が適切か。 言わば、それにとっての教習員。気分は車の免許を取得させるという感覚。 ”Dad. 目標地点まで到達。概算して経過時間は予測との誤差3秒以内、です。 引き続き火器管制お呼び照準精度のMonitorに移りますか?” 「あぁ――って。そのDad.って呼ぶのは何なんだよ、レモン。俺は親父か。オッサンか」 ”私にとって開発関係者は父兄に近しいという認識ですが。ご不満なら他の呼称を設定して下さい” ――REliance-ai MONitor-type。それがこのAIの名。 REMONなどという通称に合わせてなのか、丁寧にも済んだ女性の合成音声で人間と会話する。 とにかく――これが完成して、全てのBLOXに搭載されるとなれば。 恐らく彼らは従来ゾイドのスリーパー…いや、それ以上の働きを可能とするのだろう。 キメラのような不完全なモノでもなく、有人機からの操作も必要とせずに。 「いや…まぁ何でも良い。それより…………って。」 ”如何しましたか、Dad. 尚、休憩の具申は先程認証したので。次は帰還後で宜しいのではと” あくまでも事務的な解答を返されている筈なのだが。微妙に後ろ暗いのはどうしてだろう。 「……まぁ……あー…それじゃない。だが…だが、何だ?」 ソレは。ソレは、暗い色だった。 基地から離れたこの国境にほど近い山の中……何か、が大挙して蠢いていた。 この辺りまでの遠出は随分と久しぶりだったのだが……野生体の報告は入っていない。 ネオゼネバスが戦術偵察をするという事も考えられない。……なら。なら、何だ。 あの――眼下の谷を埋め尽くしたアカイイロ、は。 「レモン、プランを一時変更だ。……情報収集も順序変えりゃ、テストの中にあっただろ」 ”Yes,Dad. どうせ止めても聞かないと。AIですら、諦めというモノを貴方には教えられています” 念の為に、実験機がテスト用とはいえ…それなりの火器を持っている事を確認して。 彼は制御を此方へと取り戻し、機体を方向転換させた。 ――――眼下の紅い、モノ。それに言い知れようのない怖気を覚えてしまったのだから。 まるで。まるで……何時か、みた。あの異形の皇帝機のような。 ...to be continued. 追記1:登場人物 グレイ・ハーディ:元閃光師団の一員だったパイロット。 現在はテストモニターを努め、前線や実戦からは身を退いている。 レモン:ヒルトフントに搭載され、試験中のAI。会話可能。 割と発言がひねているのは。一重に教育者の影響だと思われる。 まずは。マリ君様。参加許可して頂き有り難う御座います。(礼) 既にたくさんの方々が参加なさっていて、其処に横やりじみたマネは出来ない、と… それが、外伝的にさせて頂いた理由というか本音というか。だったりですが。 和訳すると闘犬。なので土佐犬っぽくがっしりとした形状で。 大半をフレームで構築してみる事で、頑強に見えるのならば幸いでしょうか。 |
マリ君 | 2004/12/07 20:26:10 | ||||
参加、OKですよ。 本編の枠外でもOKです。 参加自体は無断でOKです。 作品もかなり凄いですし。レオゲの頭が 力強そうでGOODです。 | |||||
【ジェノ】 | 2004/12/10 16:30:33 | ||||
YUKIさん、この機体を参考にして作っていいですか? | |||||
【ドラゴン型好き】 | 2004/12/11 16:00:50 | ||||
確かに確かに、ガッチリしていいのでは。 何となく猫背な感じのする体勢も愛嬌があっていい感じかとw バトストの方も、終戦後のお話で、 アフターストーリー的なお話ですかな? 眼下の谷を埋め尽くしたアカイイロ 、気になる気になる・・・ @私もこのシリーズは終戦前なのか後なのかよくわからなかったんですが やっぱり終戦前のほうがシックリきますね。 | |||||
【ハサミ揚げ】 | 2004/12/11 16:15:48 | ||||
やはり特徴的な足が目をひきますね。ゴムキャップはこういう使い方もあるんだな〜と思わせますね 犬型。らしいですが言われてみればそうも見えますね。正直自分は恐竜(モスコプスとか)に見えました。あぁーよく見たら耳ある。犬っぽいですね バトストも終戦後の話。破壊者、出来損ないのことは片づいた方向ですな >ドラゴン型好きさん 本編の中にはいくつか共和国との戦いがあるのでおそらくまだ戦時中の話ですね | |||||
YUKI | 2004/12/11 19:02:54 | ||||
コメント有り難う御座いましたとっ。 >マリ君様 早速許可頂けて感謝なのでした。 レオゲ頭。使いづらいというイメージを払拭するために、でした。 頑強でしっかりしていると思うのですが、この微妙な大きさが…… ゴジュラス的なアプローチをしている方々に。つくづく尊敬の念を、と。 >ジェノ様 お気遣いなく、というか。こんなので宜しければ、がんがん参考になり何なりと。 少しでもそういう風にお役に立てるのならば何よりなのです。 >ドラゴン型好き様 実は胴はブロック一列分なのですが。さりげにサビンガの脚部を挟んでいるので、 太く錯覚して頂けるかもしれません…錯覚ですが。えぇ錯覚ですとも。 ……犬なのに猫背なのはこれ如何に。やはりレオだったからでしょうかー。(’’) …一応。拝見させて頂いていて、共和国と帝国が未だ対立しておられましたので。 勝手ながら戦中の物語だ、と判別させて貰ってしまったのでした。 ストーリーは…いや、なかなかどうしたものか。 登場させる機体自体は、もう全部作り終えちゃってるんですけどねぃ。(しみじみ) >ハサミ揚げ様 滑り止めを兼ねる事が出来るので、キャップを此処に持って行くのはなかなか便利なのではと。 や、元はお蔵入り中の女性型HmBLOXのハイヒールが元なのですが。(マテ) …恐竜は割とメジャー所しか知らなかったりなので上手く出来なかったのでした、が。 ウィングが耳に見えたのならば成功です、えぇ。 多分其処に一番苦労したという。 | |||||